ふるさと納税

まだ間に合う!改正地方税法で変わる「ふるさと納税」で5月以降もできること

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改正地方税法が参議院で可決

 

2019年3月27日、改正地方税法が参議院で可決され成立しました。そして、5月9日には6月から制度の対象外となる4つの自治体(泉佐野市・高野市・小山町・みやき町)が内定し、6月からの「面白くない」ふるさと納税の準備は整ったと言えるでしょう。

総務省は当初の目論見どおり、「還元率3割以内」「地場産品に限定」を突き通して実現させることができたようです。

地方税制度 平成31年度税制改正に向けて - 総務省

 

他にも改正地方税法は6月1日以降の返礼品がどうなるのかが垣間見える内容になっているので、今回は改正地方税法の内容と、それを踏まえた私たちが「今からすべきこと(できること)」を考えてみたいと思います。

結論としては、自治体の対応に期待した「運まかせ」になります。

寄付を急ぐ必要があると思っている人は、6月以降は消えるであろう返礼品をピックアップした下記の記事を参考にしてください。メインは「全国で使える金券類」と「還元率の高い家電」です。

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地方税法の改正(2019年6月1日施行)による影響

まず、6月1日に施行される改正地方税法によってふるさと納税利用者が享受するメリットはありません。納税者・自治体にとって全て不利益変更です。

 

地方税法改正の目的

下記の閣議決定された概要にあるように、そもそもの目的が「自治体に対する規制」です。そのまま法律にも反映されました。

ふるさと納税制度の見直し
・過度な返礼品を送付し、制度の趣旨を歪めているような団体については、ふるさと納税(特例控除)の対象外にすることができるよう、制度の見直しを行う。

平成 31 年度税制改正の大綱の概要(平成 30 年 12 月 21 日 閣議決定)- 総務省

そして、上記に該当するような自治体は「利用者にとっては優良な自治体」で間違いありません。ニーズがあるからこそ、桁外れの寄付金を集めることができたというのがファクトでしょう。

 

そして、この閣議決定された見直しの方針は非常にシンプルで、「返礼品の返礼割合(還元率)3割以下」「返礼品は地場産品限定」の順守です。

ふるさと納税制度の見直し(概要)

平成 31 年度地方税制改正(案)について(PDF)- 総務省

 

自治体に対する規制内容

少し細かいですが、もう少し内容を深掘りしてみましょう。これから予想される2019年6月まで6月以降の動きが見てきます。

下記は個人住民税の項目として、「住宅ローン控除(住宅ローン減税)の拡充」と一緒に「ふるさと納税の見直し」について、総務省自治税務局が各都道府県の担当部署に通知した留意事項です(注意しておきたい部分を太文字にしています)。

② ふるさと納税制度の見直し
個人住民税における都道府県又は市区町村(以下「都道府県等」という。)
に対する寄附金に係る寄附金税額控除について、次の見直しを行うこととしていること。
ふるさと納税(特例控除)の対象となる寄附金は、次の基準に適合する都道府県等として総務大臣が指定するものに対するものとすること。
(ア)寄附金の募集を適正に実施すること
(イ)返礼品を送付する場合には、(ア)及び以下のいずれも満たすこと
 ・返礼品の返礼割合を3割以下とすること
返礼品を地場産品とすること
イ アの基準は総務大臣が定めることとすること。
ウ 指定は、都道府県等の申出により行うこととすること。
総務大臣は、指定をした都道府県等が基準に適合しなくなったと認める場合等には、指定を取り消すことができることとすること。
オ 総務大臣は指定をし、又は指定を取り消したときは、直ちにその旨を告示しなければならないこととすること。
基準の制定や改廃、指定や指定の取消しについては、地方財政審議会の意見を聴かなければならないこととすること。
(注1)上記(ア)の募集の適正な実施に係る基準については、以下の内容を中心に検討していること。
ア 各年度において、都道府県等がふるさと納税の募集に関して支出する費用の総額が、原則として、当該都道府県等が当該各年度に受領したふるさと納税の額の 100 分の 50 に相当する金額以下であること
イ 都道府県等がふるさと納税を募集するに当たっては、返礼品の送付を過度に強調した広報を行うことや寄附者を紹介した者に謝礼を渡すこと等、ふるさとや地方団体を応援したいという納税者の自主的な選択を
阻害するおそれのある方法で寄附を誘引しないこと。
(注2)返礼品については、「ふるさと納税に係る返礼品の送付等について」(平成 29 年 4 月 1 日付け総税市第 28 号)に掲げられた金銭類似性の高いもの、資産性の高いもの(価格が少額なものは除く。)、価格が高額のものについては、引き続き送付しないようにすること

平成31年度地方税制改正・地方税務行政の運営に当たっての留意事項等について(PDF) - 総務省

 

ポイントをピックアップしてみましょう。還元率3割と地場産品以外にも、自治体に対する規制がいくつか含まれています。

  • ふるさと納税の特例控除は総務大臣が指定した自治体のみ(指定の取り消しもあり)
  • 基準の制定・改廃、指定・指定の取り消しは地方税制審議会の意見を聴く必要あり
  • ふるさと納税で自治体がかけられる費用は受領した寄附金額の50%まで
  • ふるさと納税の過剰な広告や寄附紹介者(納税サイトなど)への謝礼は禁止
  • 換金性の高い金券類・資産性のあるもの・高額なものは禁止(これまでどおり)

 

今回の改正では「ふるさと納税の税制優遇が総務大臣の指定になった(自治体を対象外にできる)」というのが、自治体にとっては一番大きな影響ですね。もう逆らえません。

恣意的・独断で決めらないように「地方税制審議会の意見を聴く」とありますが、総務省自治財政局が事務局の審議会(月1回開催)なので、自治体が救いを求める機能としては弱いでしょう。事実上、総務大臣・総務省の意向が全てを決める状況になったと考えられます。

地方財政審議会 委員名簿(平成31年1月26日現在)- 総務省

 

また、自治体の費用にも上限(寄附金額の50%)が加えられています。これは寄付金総額に対してなのか、寄付1口あたりの費用なのかで大きく影響が変わります。未確認ですが、さすがに前者でしょう。後者の場合、寄附金額が小さな返礼品ほど送料などの費用の割合が増えるので、かなりの改悪を行わないと小口の返礼品は存続できないことになります。

他は地味に広告や寄附紹介者への謝礼が禁止されたので、2018年末にあった「寄附金額の10%分をAmazonギフト券コードで還元」のようなキャンペーンは期待できない可能性がありそうです。ふるさと納税サイトが自腹で行ってくれるのを期待しましょう。

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最後に挙げられている金券や高額家電などの禁止は過去から変わっていません。これは2017年の総務大臣通知に基づくものです。

2017年4月1日、「金銭類似性の高いもの(プリペイドカード、商品券、電子マネー・ポイント・マイル、通信料金等)を送付しないようにすること」という総務大臣通知を出しています。
ふるさと納税に係る返礼品の送付等について - 総務大臣通知(2017年4月1日)

 

利用者の今後の動き方

それでは、上記の制度変更を受けて、ふるさと納税の利用者はどう動くべきでしょうか。

選択肢としては3つです。

  1. 今すぐ急いで現在の好条件な自治体に寄付する
  2. 6月1日までに無茶をする自治体の登場に期待
  3. 6月1日以降の3割・地場産品を受け入れる

 

まずは、どのみち6月1日以降は全自治体が横並びの条件に規制されるので、「今すぐ急いで現在の好条件な自治体に寄付する」という考え方です。

制度の対象外になった泉佐野市などの4自治体以外にも、返礼品にグレーゾーンの金券類がある自治体で欲しいものがある場合、早めに寄附していくのが良いでしょう。5月31日までなら、「ふるなび」「ふるさとプレミアム」でAmazonギフト券コードが3%還元されるキャンペーンも実施中でです。

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次は完全な運任せで、「6月1日までに無茶をする自治体の登場に期待」という考え方で待ちます。税制優遇の対象外になったのは大阪府泉佐野市・静岡県小山町・和歌山県高野町・佐賀県みやき町ですが、最後に何かをやってくれるかを期待するという話です。

2019年6月1日以降の寄附が税制優遇の対象外となると分かった場合、最後の大還元で寄附金を募る自治体が出てくる可能性があります。それを期待するのも一つでしょう。

 

最後は「6月1日以降の3割・地場産品を受け入れる」という自然体に任せる考え方です。

今はまだ他よりもお得な返礼品が種々ありますが、「少しでも得しよう」という考え方を捨てれば、かなり心穏やかに「ふるさと納税」を見守ることができますね。

2019年1月、総務省がAmazonギフト券コードを返礼品にした静岡県小山町に激怒していましたが、その裏でこっそりやっていた和歌山県高野町の日本旅行券に全力投下した人は結果的に大成功でした。今回も換金性のある旅行券・金券類に換えてしまうのも一つかも知れません。

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他には実用的な電化製品(家電)で最後に残った高還元率を狙うのもいいでしょう。明確にAmazon価格をベースにした還元率で30%を超えるのは新潟県燕市を残すのみです。他の自治体は上手に3割に抑えているようですね。

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まだ今のところ5月も続けている優良自治体からのアナウンスは見られませんが、泉佐野市の終了(その後に「さのちょく」で再開)を始めとして4月1日から返礼品が大きく変わりました。

返礼品がリストから消えるときは一瞬です。取りこぼしのないようにしてください。

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