日常生活

エレベーターで間違えて押した階数ボタンをキャンセルする(取り消す)方法

エレベーターの階数ボタンをキャンセルする方法

 

エレベーターで行き先階ボタンを間違えて押したとき、他に人が乗っていたりすると気まずい思いをしますよね。ミスしたことに焦ってしまう人もいるでしょう。

そんな「エレベーターあるある」ですが、エレベーターのメーカー別に押してしまった階数ボタンをキャンセル(取り消し)する機能が備わっているのをご存じでしょうか。使う機会自体ないのがベストですが、貴重な時間を無駄にしないためにも機会があったら活用してください。

押してしまった階数ボタンをキャンセルする方法

世の中にはキャンセル方法について色々な情報が出回っているようですが、エレベーターのメーカーに関わらず以下の3パターンを上から試せば大丈夫です。

  1. キャンセルしたい階数ボタンを2回連続で押す
  2. キャンセルしたい階数ボタンを2回連続で押して、ボタンが点滅したらもう1回押す
  3. 扉が開いているときに、キャンセルしたい階数ボタンを2回連続で押す

キャンセルできるエレベーターなら、基本的に一番上の「2回連続で押す」で取り消せます。2回連続で押したらボタンが点滅したら、追加で1回押すパターンを行ってください。残りのパターンは覚えなくても大丈夫です。反対に、この2回連続押しで何も反応がなかったら、そもそも取り消す機能がないエレベーターだと思って諦めましょう。

「3回連続」や「5回連続」や「長押し」という説もありますが、それはボタンを「2回押した」と判定されるタイミングの問題だと思われます。

なぜ2回連続押しだけでいいのか

繰り返しになりますが、ネット上には「3回・5回・長押し」のような説明があったり、方法はメーカーによって様々で異なるというような説明がされていたりします。

その真偽は別にして、とりあえず2回連続で押しておけば良いのには理由があります。

国内のエレベーターは寡占市場

日本国内のエレベーター製造・設置は上位メーカー5社でシェア90%以上という寡占市場のため、これらのメーカーでキャンセルできる方法さえ知っていれば十分だと言えるでしょう。この上位5つのメーカーのキャンセル方法を試せば、少なくとも国内90%以上のエレベーターで通用するという話ですね。

  • 三菱電機(国内最大手)
  • 日立製作所
  • 日本オーチス・エレベータ(世界最大手)
  • 東芝エレベータ
  • フジテック

日本オーチス・エレベータは電機メーカーに比べて知名度は低いかも知れませんが、昇降機業界では世界最大手の企業です。2006年に事故を起こして世間を騒がせたシンドラーエレベータの事業を買収した会社でもあります。ちなみに、シンドラーエレベータは2016年に日本市場から撤退しました。

また、既に昇降機市場は飽和状態かつITを駆使した高機能化が進んでいます。これから独自の機能を実装した新興勢力が出て、上位メーカーからシェアを奪える可能性は極めて低いでしょう。

その他の取り消し方法は用途が違う

2回連続押し以外に、国内シェアNo.1の三菱電機(三菱電機ビルテクノサービス, MELTEC)のみ、「行き先階ボタンを全て押す」という方法で全ての行き先階をキャンセルできるエレベータの機種もあります。

ただし、これは「いたずら防止」で実装されている機能で、厳密には押し間違いをキャンセルする方法とは異なります(他の人が乗っていた場合、キャンセルのために全部の階を押すのは迷惑行為です)。キャンセルする方法として使うことはオススメできません。覚えておく必要もないでしょう。

ということで、市場シェア90%以上のメーカーで使える「2回連続押し(もし点滅したら1回押す)」という方法だけ覚えておけば、エレベーターのキャンセルについては問題ないということが言えます。

昇降機メーカー別のキャンセル方法

エレベーターに乗ってメーカー名を確認することもないでしょうし、全く覚えておく必要はないと思いますが、念のため昇降機メーカー別に取り消す方法も載せておきます。

三菱電機, 日立製作所, フジテック

  • キャンセルしたい階数ボタンを2回連続で押す

東芝エレベータ

  • キャンセルしたい階数ボタンを2回連続で押して、ボタンが点滅したらもう1回押す

日本オーチス・エレベータ

  • 扉が開いているときに、キャンセルしたい階数ボタンを2回連続で押す

 

これで大多数のエレベータで間違ってボタンを押しても安心ですね。その他の注意点としては、扉の左右とカゴ内部の両サイドなどに複数の操作パネルがある場合、その階数ボタンを押したパネルでしかキャンセルできないことがあります。これは他人が押した階数ボタンを勝手に消せないようにするのが目的です。

エレベーターはネタの宝庫

行き先階ボタンのキャンセルは知恵袋的によく語られるネタですが、他にも色々な興味深い話が詰まった身近な設備です。

一般社団法人 日本エレベーター協会という業界団体のページに小ネタになりそうな「よくある質問」があったので、最後に紹介しておきます。

 

停電になったら、エレベーターに閉じ込められるの?
停電になるとブレーキが作動して止まります。2009年9月の建築基準法施行令の改正以降に設置された大多数のエレベーターには予備電源が備わっています。

ホラー映画ではないですが、これは乗っているときに考えたりしますよね。

 

車椅子ボタンを押すとどうなるの?
車椅子ボタンを押した場合、エレベーターの扉が開いている時間が長くなります。

これは知っている人も多そうです。車椅子ボタンは低い位置にあったり、色んなところが工夫されています。

 

なぜエレベーターの中に鏡があるの?
車椅子を利用している人がエレベーターの中で回転ができないとき、後ろ向きで出るときに後ろの方を確認しながら出られるようにするためです。

貨物用のエレベータの場合、荷物の後ろの状態を見えるようにしているという話もあります(押して入るとぶつけて割るので、引いて入るのがセオリーでしょうか)。

 

なぜエレベーターの扉に窓があるの?
エレベーターの外からでも中が見えるようにする防犯のためです。

最近では監視カメラが設置されているので、一昔前の防犯仕様という感じでしょう。商業ビルの場合は純粋に外の景色を楽しむためでしょう。

 

誰もが利用する機会のある身近なエレベーターですが、まだまだ気付いていない工夫が山ほどありそうです。次にエレベーターに乗るときには、少し注意して色々と探してみるのも面白いかも知れませんね(乗っている間は暇ですし)。

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