マネー

準備万端?2019年度分の確定申告(白色申告)に向けた帳簿作成

やよいの白色申告オンライン

本業しか収入のないサラリーマンは年末調整で終わりますが、20万円以上の副業収入があるサラリーマンは2020年2月17日(月)~3月16日(月)の確定申告が本番です。

 

きちんと2019年度分の帳簿と信憑書類(領収書など)は残しているでしょうか。

2014年1月からは売上規模に関わらず、全ての白色申告事業者が売上・経費の帳簿記帳・書類保存を義務化されています。
個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について(国税庁)

 

まだ用意していなくても安心してください。何もしていないという人でも、1週間もあれば問題ありません。時間と手間はかかりますが、手元に収入・経費が分かるデータや書類さえ揃えられれば大丈夫です。

今回は、初めての確定申告(白色申告)でまだ何も準備していない人に向けて、一番よく分からないであろう「帳簿」の準備について書いてみたいと思います。

先に結論を書いておくと、サポート以外はすべて無料の やよいの白色申告オンライン を使うだけで十分です(他社のツールは「お試し無料」なだけで、普通に使おうと思ったら100%有料になってしまいます)。

私はサラリーマンの副業としては6年目が終わり、過去5年も全て自力で白色申告を行っていて、これまで問題を指摘されたことはありません。

帳簿の記帳はクラウドサービスがオススメ

まず、白色申告は青色申告と異なり単式簿記で書式も自由なので、帳簿自体は大学ノートでもExcelでも「分かればいい」という類のものです。記帳についても、国税庁が「簡易な方法による記帳」を認めています。

 

「売上(収益)」と「経費(費用)」の足し算を羅列しておくだけでも良いので、10万円を超える固定資産の減価償却費がなければ、本当にノートやExcelだけで事足りるものです。

ただし、これを実際に白色申告の確定申告書に記載するのは面倒なので、税理士との契約などがない人は帳簿記帳ができるWebサービスを利用するのが現実的です。というよりも、それ以外の選択肢はないでしょう。

さらに、帳簿は保存期間7年(領収書・レシートなどの書類は5年)のため、自分のPCで保存するのはデータ消失の可能性もあるため危険です(HDやPC自体の買い替えもリスクになりますね)。

帳簿・書類の保存期間

そのため、選択肢としてはクラウド(インターネット経由)で提供されている確定申告用サービスの利用がオススメです。バックアップに自信があり、お金に余裕があるならローカル環境のパッケージソフトでもいい問題ありません。

何より、クラウドサービスは初心者でも家計簿感覚で使えるのがいいですね。初心者でも直感的に扱えるように作られています。

 

利用するサービスを選ぶポイント

選ぶべき確定申告用のクラウドサービスを紹介する前に、事業者のサービスによるメリット・デメリットと注意点を確認しておきましょう。非常に重要です。

特にデメリットを知っておくことで、それに備えてやっておくべきことも理解できるはずです。

ココがおすすめ

  • インターネット経由なのでどこからでも編集(記帳)できます
  • PCなどのデバイスが故障・紛失してもデータが保全されます
  • 税制改正に対して何もする必要がありません
  • 記帳しておけば、そのまま提出できる確定申告書まで作成できます

正直、使わない理由がなくメリットは挙げても意味がないので、ここら辺にしておきましょう。詳しくは各サービスのページで確認してください。

それよりも、気を付けておくべきポイントになるデメリット(注意点)のほうを確認しておいてください。確定申告のサービス固有というよりも、Google Drive などの一般的なクラウドサービスの注意事項も含みます。

ココに注意

  • 事業者の障害や倒産でデータが紛失する可能性があります
  • アカウントの管理は自己責任です
  • 無償では確定申告に関するサポートはありません(有償になります)

上の2つはクラウドサービスである以上は負わざるをえないリスクです。これは事業者の信用リスクですが、基本的にデータはダウンロードできるので、月ごとにバックアップをとっておくなどで対応することができます。

また、3つ目の「無料サポートがない」という点も見逃せないところですが、基本的に操作はヘルプを読めば分かりますし、税務のことについての相談先は違うかな…と思っています。

ちなみに、私は過去2期でサポートを必要としたことはありません。白色申告の規模で複雑な会計処理も考えづらいでしょう。使用する会計科目程度の話であれば検索すれば分かります。

 

主要な白色申告用サービス

前置きが長くなりましたが、ほとんどの白色申告者はクラウドサービスまたは専用ソフトで記帳しているのが実態です。

そして、白色申告者は将来的に個人事業主(青色申告)に移る予備軍なので、サービス提供企業もエントリーモデルとして無料か安価にサービスを提供してくれています。

以下が主な白色申告用のクラウドサービスです。

弥生は弥生会計で有名な会計ソフトの会社ですね。Money Forward(マネーフォワード)と freee(フリー)はフィンテック系の企業です。ちなみに、マネーフォワードとfreeeはマザーズに上場していますね。

弥生・MFクラウド会計・freee

 

どの企業も企業会計を専門的に扱っているため、提供しているサービスについては問題ありません。実際に操作してみて、どのサービスが自分に合っているかを確かめるのがオススメです。

白色申告なら無料サービスでも十分

先に書いたとおり、サービスにハズレはないのは間違いありませんが、そもそも「MFクラウド会計」と「クラウド会計ソフトfreee」は原則有料です。無料の範囲では使い物になりません。注意してください。

  • MFクラウド会計」は無料でも使えますが、年間50件の仕訳しか登録できません。圧倒的に足りないでしょう。
  • 無料版の「クラウド会計ソフトfreee」は30日間のお試し利用です。データは30日間の保存となり、確定申告書類を作ることはできません

 

触る前から「サポートがないと使う自信がない」と思っているなら別ですが、それぞれのサービスで気に入ったものがない限り、基本的には白色申告のレベルで有償サービスを使う必要はありません。

白色申告は小規模事業の家計簿のようなものなので、副業で稼ぐ力がある人であれば理解できないことはないはずです。ただし、「合う合わない」は間違いなくあるので、とりあえず一通り登録して同じように使ってみることをオススメします。

有償版を使う場合は以下のような価格になります。初年度だけ安くなるキャンペーンをやっているときはチャンスです。

どれも価格自体は大して高くもないので、必要経費として安心料を支払う余裕があるなら検討してみても良いかも知れません。もちろん、通信費やソフトウェア関係費として経費計上できます。

 

白色申告なら「やよいの白色申告 オンライン」が無料なのでオススメですが、「自分で記帳する」のが基本でExcelを会計帳簿に特化させたようなものです。その点、freeeの「クラウド会計ソフトfreee」は自動記帳など、フィンテック企業らしい省力化にも重点を置いた高機能なサービスを提供しています。

白色申告については選択肢も多くはないので、代表的な3つのツールを一通り使ってみて自分に合ったサービスを利用してみてください。

私は2019年の途中で弥生会計を卒業してfreeeのスタータープラン(税抜9,800円/年)の無料期間を経験し、今はスタンダードプラン(税抜19,800円/年)を利用しています。

何度も書いているとおり、初めての人は無料の「やよいの白色申告 オンライン」で十分です。ただ、そのシンプル過ぎる作りが不便で不満が出てくる可能性があることは理解しておいてください。経理・会計に詳しい人ほど弥生会計を嫌う傾向があるのも事実です。

-マネー
-,

© 2024 豊かな暮らしナビ